術式考察:伏黒恵

呪術廻戦(能力)

 伏黒恵は【呪術廻戦】における主人公の親友ポジションのキャラクターで、冷静で真面目、愛想が悪い性格をしています。「揺らぐことの無い人間性(善性?)」を持つ人間が好みと言っていますが、それは自身を「社会的に正しい(利他的)存在」ではないと定義しているからで、故にこそ「他人の命を自身の好みで取捨選択する」という行為を迷いなく出来る人間でもあります。

 ですが、ここで言う好みとは「揺らぐことの無い善性を保有した人間」なので、善性溢れる人間であった主人公の虎杖悠仁のように、善意で他者を救おうとすることが出来る人間がピンチな場合は出来る限りの手段で救おうとします。なので、作中で最も人間味のある人物は伏黒恵なのかもしれません。「呪術師は基本的にイカレている」とされているから余計に引き立ちます。

 今回はそんな人間味あふれるキャラクターである伏黒恵の術式「十種影法術とくさのかげほうじゅつ」について解説および考察を行います。

 一応物語には踏み込みませんが、第170話(レジィ戦)まで登場している術式の内容に触れるので、情報バレが嫌な場合はブラウザをバックしてください。

※…紹介する順番は物語における術式の登場順です。


情報おさらい

 まずは伏黒恵の情報をおさらいします。

血統

 血筋は呪術御三家の「禪院家」です。ですが、父親が家を出奔し一般家庭の婿養子となっているので禪院の姓は名乗っていません。本家の子女が保有していなかった禪院家相伝の術式である「十種影法術」を保有していたため、金目当ての父親から禪院家へ売り飛ばされそうになったこともあります。

 ですが、この辺りは五条先生が事前に介入し五条パワーでなんとかしたようで、伏黒自身はあんまり禪院家との親交が無いようです。云百年以上前からある歴史的な術式を相伝しているのに…。

 とはいっても禪院家は、その術式の歴史を問わずに強力な術式を取り込み続けた家系で、新しい術式の開拓に寛容だったこともあるので相伝の術式を継いでいるかはあまり重要ではないようです(私見です)。まあ何にしろ「禪院家に非ずんば呪術師に非ず、 呪術師に非ずんば人に非ず」なんて言われていますから、優秀な呪術師である伏黒が禪院家にいた場合は安泰となるでしょう。

十種影法術〈とくさのかげぼうじゅつ〉

 一応、アニメに既出と未出で分けて置きます。

 その名の通り「影」を起点にした術式で、影に内包した十種の式神を使役する呪術となります。式神以外の物も影の内に収納できるようです。(アニメでは制限が明かされていません)

 両手を組んで式神を模した影絵を描くことで召喚を行うので、手を空けていなければ式神の召喚はできません。ですが、召喚後は特にモーションは必要なく、式神は与えられた命令に徹します。また、伏黒は同時に二体まで召喚可能なようですが、術者の力量(呪力出力)によってはそれ以上も可能かもしれません。

 式神は普通の動物のように自由意志を保有している描写があり、高度な命令も熟すことが出来ます。また、出し入れ自由で種類が豊富、単純な性能が高い、と普通の式神よりも強力になっています。

 さらに「一度破壊されれば二度と召喚することは出来ない」という欠点は存在しますが、破壊された式神の力は他の式神に引き継がれるので、「力を失う」ということはありません。(引継ぎには規則性があるようです。)

 使役する十種の式神は最初から影の内に存在しており、以下となっています。

アニメ既出の式神

 第一期に出てくる式神は以下の1~5番になります。

第一番:玉犬
アニメ呪術廻戦第1話「両面宿儺」より引用
アニメ呪術廻戦第19話「黒閃」より引用

 白黒二匹の犬の式神。爪や牙を用いた攻撃も可能ですが、それよりも嗅覚による探知能力が高く、戦闘よりも探索に秀でた式神となっています。

 少年院で「玉犬(白)」が破壊されたため、白の力は黒に引き継がれて「玉犬(渾)」となりました。

 引き継ぎにより特級呪霊(最低限)とも戦えるレベルの「走・攻・守」三拍子が揃った強力な戦闘要員に進化しています。

第二番:蝦蟇

 カエルの式神。長い舌と人1人分格納できる体内を持ちます。

 舌による引力や打撃は低いので、役割は舌で人の手足を引っ張ることによる救助や攪乱になります。

アニメ呪術廻戦第4話「呪胎戴天」より引用
第三番:大蛇
アニメ呪術廻戦第5話「呪胎戴天-弐-」より引用

 蛇の式神。宿儺への奇襲で登場しましたが、すぐに破壊されてしまったので詳細は不明です。

 影ではなく地中から召喚されおり、尾は見えなかったので胴体の限界は無いのかもしれません。また、蛇なので牙には毒の作用があるのかも。(宿儺に呪いの毒は効きませんが)

第四番:鵺

 鳥の式神。滞空や旋回、突進性能が高く、高度な飛行性能を持っています。翼は帯電しており、また短時間なら人1人を運ぶことが出来るほどのパワーも持っています。

 主に戦闘用で、攪乱、奇襲、あるいはメインの攻撃に使いますが、空からの索敵も可能です。ある程度開けた空間でなければ性能を発揮しきれない欠点がありますが、短距離の運搬能力もあるので、屋外に限れば玉犬(渾)を凌ぐほどに使い勝手が良い式神となっています。

アニメ呪術廻戦第5話「呪胎戴天-弐-」より引用
第五番:満象
アニメ呪術廻戦第18話「賢者」より引用

 象の式神。図体が大きい分移動能力は皆無ですが、鼻からの放水による水攻めはそれだけで人を簡単に押し流します。

 また、術式の精度により象の重さも再現されるので「不意打ちで満象を落として潰す」という攻撃にも使えます。

 呪力消費が多いので単体での運用が主となり、特性も取り回しが悪いのであまり使い勝手は良くないようです。

拡張術式「不知井底」(二+四)

 「蝦蟇」に「鵺」の羽を掛け合わせた拡張術式です。複製召喚が可能で呪力消費も少なく使い勝手は良いですが、脆弱なので簡単に破壊されます。

 不知井底が破壊されても蝦蟇と鵺の本体は残っているので、何度でも召喚可能です。

アニメ呪術廻戦第8話「退屈」より引用

 以上五基の式神(+1?)がアニメ第一期で既出の式神となります。また、以下の領域を使用可能です。

領域「嵌合暗翳庭(不完全版)」
アニメ呪術廻戦第23話「起首雷同―弐―」より引用

 術式の媒体である影を引っ張り出して、底面全体に術式を付与した領域となっています。結界術が苦手な伏黒は術式を底面だけにしか付与できず領域を閉じることが出来ないので必中効果はありませんが、術式効果100%以上への上昇の恩恵はあります。

 また、式神の分身召喚も可能となっています。 さらに、式神の出入り口である影を展開したままなので、対策をしなければ影に引きずり込まれます。

 ここまでがアニメ第1期で得られる情報です。そして以下からが第1期以降の情報となりますので、ネタバレが嫌な方はブラウザをバックしてください。

アニメ未出情報

 式神は「調伏の儀」に呼び出し、打倒することで初めて使役することが出来ます。ただし、第一番の式神である〔玉犬(白&黒)〕は最初から術者に与えられており、調伏の必要はありません。

 調伏は術者のみで行わなければ成立しません。そのため術者は、まず与えられた玉犬を駆使して手ごろな式神を調伏して、手札を増やしていきます。ですが「調伏の儀」自体は術者以外も巻き込んで使用可能で、調伏の予行練習を行うこともできます。あるいは、調伏出来ない式神を用いて敵を儀式に巻き添えにして心中するか。

 また、召喚の起点となる影には無限の容積があります。影内部にあらゆる物質は無く物理的作用が無いため、影に引きずり込まれれば這い上がることも出来ずに呼吸困難で死にます。例外は術者で、術者のみ自在に影を出入りできます。出入りできる影は1つのみですが、それも領域では面積を拡張できます。

 影への格納は制限があり、いくつも持ち運べるわけではありません。それは「影空間にある物の重量が術者に加算される」ためです。そのため、物を格納しすぎれば自重で潰れます。例外は式神で、式神の重量は術者には加算されません。つまり、格納できる物体の体積に制限はありませんが、重量に制限があるということです。「影」はあくまで「体積」を偽装する能力だということが分かります。

アニメ未出式神

 式神の残りは五基ですが現状で登場しているのは二基のみで、残り三基は謎のままです。

第六番:脱兎

 兎の式神。全体で一基の式神認定なので数に限りは無く、破壊されても呪力消費で無限に湧いて出てきます。

 その分戦闘能力は皆無ですが、体積(数)の増加による目くらましが有用であり、もっぱらの攪乱用式神です。

 パンダの次に可愛い。

呪術廻戦第96話「渋谷事変⑭」より引用
第?番:魔虚羅(八番?)
呪術廻戦第114話「渋谷事変㉟」より引用

 魔神?の式神。あらゆる事象への適応能力を持っているので、どんな攻撃を受けても消滅してさえいなければ傷は再生し、また一度受けた攻撃は必ず見切ってくるか耐性を付けて復活します。

 また、攻撃は反転術式と同じ正のエネルギーを纏っているので、呪霊なら一撃で消滅させることが出来ます。適応により、人間あるいは受肉した呪霊相手には呪力を用いた攻撃に変化させることも可能です。そのため魔虚羅に勝つには、「特級すら一撃で消し飛ばす大火力」を以って初手で消滅させる必要があります。

 歴代の術者に魔虚羅を調伏出来た者は皆無で、巻き添え心中用の式神となっています。

領域「嵌合暗翳庭(不完全版)」
呪術廻戦第170話「東京第1結界コロニー⑩」より引用

 前述の領域とは違い、閉じることに成功した領域です。とはいっても結界術ではなく、閉所を無理やり領域に転用しただけなので、不完全なままです。そのため必中効果はありません。

 しかし、アニメ23話の領域とは違って底面だけではなく側面や天井も影となっています。そのため逃げることは出来ず、召喚は四方八方から注意しなければなりません。さらに、式神の分身召喚だけでなく術者の分身も召喚可能になっています。

 以上が現時点で明かされている情報です。

術式考察

 十種影法術で考察できる点は大まかに「未登場の式神」と「力の引き継ぎ」の二つです。

未登場の式神

 現時点で登場していない式神は三種です。これらの式神がどんなモデルの動物であり、どんな能力があるのかは分かりませんが、考察するには術式のモデルとなっている「十種神宝とくさのかんだから」に触れなければならないでしょう。

十種神宝〈とくさのかんだから〉

十種神宝とは「古事記」「日本書紀」と並ぶ史書「先代旧事本紀」に、天璽瑞宝十種(あまつしるし・みずたから・とくさ)と称されて登場する、霊力を宿した十種類の宝のことである。

十種神宝 (とくさのかんだから)とは【ピクシブ百科事典】 (pixiv.net)

 とあるように、神器の一つであり霊力を宿した”十種の宝”を指しており、分類は鏡2種、玉4種、比礼3種、剣1種となっています。

  1. 沖津鏡(おきつかがみ):蝦蟇
    • 遠くを見る鏡。栄誉と栄光をもたらす。
  2. 辺津鏡(へつかがみ):満象
    • 近くを見る鏡。栄誉と栄光をもたらす。
  3. 八握剣(やつかのつるぎ):魔虚羅
    • 邪悪を祓い世を平定させる。
  4. 生玉(いくたま):大蛇
    • 生き生きとした活力を与える。
  5. 足玉(たるたま)
    • 五体満足の状態を与える。
  6. 死返玉(まかるかへしのたま)
    • 死者を蘇らせる。
  7. 道返玉(ちかへしのたま)
    • 離れゆく魂を引き止め元の場所に帰らせる。
  8. 蛇比礼(おろちのひれ)
    • 蛇のように這い虫を祓う。虫害に遭えば癒す。
  9. 蜂比礼(はちのひれ)
    • 蜂のように飛び虫を祓う。虫害に遭えば癒す。
  10. 品物之比礼(くさぐさのもののひれ)
    • すべての邪を祓い退け、清める。

十種神宝との関連性

 現状で対応関係が分かる式神は「大蛇/蝦蟇/満象/魔虚羅」のみで、脱兎と鵺は見える場所に紋様が刻まれていないため関係判別できない状態です。また、玉犬は渾に上下対となる足玉と道返玉の紋様があるため黒が足玉、白が道返玉に対応すると考えられましたが、玉犬は黒と白を合わせて一基の式神なので不明となっています。もしかしたら足玉と道返玉を組み合わせて線を繋ぎ直すことで表せる蛇比札かもしれません。

 ひとまず、対応関係が分かっている式神を宝の効果と比較してみます。

  • 大蛇→生き生きとした活力を与える
  • 蝦蟇→遠くを見る鏡
  • 満象→近くを見る鏡
  • 魔虚羅→邪悪を祓い世を平定させる

 以上を見て分かる通り、「魔虚羅と八握剣」以外は全く関連性がつかめません。これは、十種神宝については「これだ!」というような詳細が伝承が無いためだと考えられます。そのため、あくまで術式を構成する型として利用した元ネタであり、中身に対する影響は無いのでしょう。

残り三基の式神のモデル(動物)を予想

 また、現状モデルとなっている動物が「犬ーカエルー蛇ー鳥ー象ー兎ー剣?」なので、残りはこれ以外の動物を象る式神が出てくるでしょう(さすがに八握剣は例外)。猫やキツネなど手で影絵を描ける動物は少ないので、結構絞られているのではないでしょうか。

 私の予想では「鹿、キツネ、虎(猫)」が出てくるのではないかと考えています。理由は以下で、ついでに式神としての呼び名も適当に考えてみました。

  1. 鹿→鹿苑
    • 回復役…角が漢方として利用されていることから
  2. キツネ→白狐
    • 幻術役…「狐につままれる」から
  3. 虎→虎杖
    • 壁役…虎杖の由来「痛みとり」から

 まず、現状の式神に回復役がいないことから「鹿」を考えました。

 次に、幻惑役というよりヘイト管理専門の式神もいなかったので「狐」。また、火付け役が居ないのも気になったので火を操る式神を考えました。

 そして最後は壁役が居ないことに気づいた時に、虎杖に「虎」が入っていたこと、虎杖が異様に頑丈であること、両面宿儺が伏黒の成長を気にしていることから「もしや、”器”として式神化出来るのでは?」と考えました。

 まあ最後は後でもう少し詳しく話しますが、式神としての役割分担を考慮すれば結構妥当なのではないでしょうか。1e

力の引き継ぎ

 次に、式神が破壊された際の「力の引き継ぎ」についてです。

 「力の引き継ぎには法則がある」ということは判明していますが、具体的にどういう法則なのかは分かりません。これは、破壊された式神が「玉犬(白)」と「大蛇」しかいないためです。

 玉犬(白)は同じ枠である玉犬(黒)に引き継がれ「玉犬(渾)」となりましたが、大蛇は何に引き継がれているのかが分かりません。元々何の能力を持っているのかすら明かされず破壊されたので引き継がれても分かりませんが、調伏済みの式神にしか引き継がれないのか、未調伏の式神にも引き継がれるのか。調伏済みの式神に引き継がれるとしたら番号が近いところに引き継がれるのか。小さい方なのか、大きい方なのか。

 ですが十種影法術の捕捉(呪術廻戦第6巻47話「呪具」話末)より「蝦蟇(2番)と鵺(4番)は”渾”で混ざらない」と明かされているので、引き継ぎの法則と限界はあるはずです。これは、未だに大蛇(3番)が他の式神に引き継がれた描写が無い理由と重なるのではないでしょうか。

 現状、引き継ぎが成されているのが玉犬の黒と白です。そして玉犬(渾)に蝦蟇と鵺は引き継がれない。また上と同じ捕捉で「蝦蟇と鵺のどちらかが破壊されたら”不知井底”は使えない」とあるので、蝦蟇と鵺が混ざることもありません(混ざるなら”不知井底”が必要無くなる)。

 ここから分かるのは以下でしょう。

  1. 破壊された式神と相性が良い式神に引き継がれる
    • 相性とはモデルとなる動物自体の関係性や式神としての力の補完など
      1. 駄目な例:蛇とカエル(捕食者と被食者)
      2. 駄目な例:鵺と満象(「飛行、電撃」と「重量、水攻め」)
      3. 良い例:犬同士(嗅覚機能の補完と運動能力の相乗)
  2. 引き継ぎは術式の機能として最初から決まっている
    • 術者が決められるものではない
    • 引き継ぎ先は未調伏の式神の場合もある
  3. 引き継ぎは式神によって限界がある
    • 引き継ぎ先の容量の問題

 1は反発する性質を一個体で共存させることはできないであろうことから、2は大蛇問題と1の補足、3は玉犬に蝦蟇と鵺が引き継がれないことから考えられます。

 例えば、玉犬は他9基の式神の引き継ぎ先になることは出来ないでしょうし、魔虚羅もまた既に能力盛々なので後から能力を追加するのは難しいでしょう。ですが、破壊された式神の力が引き継がれる仕組みに例外は無いので、他の式神9種を組み込める容量と耐久性を保有する”収束点”とも言える式神が存在するはずです。そうでなければ、引き継ぎ先が無くなった時点で式神の力が失われることと同義ですから。

 そして、その最終的な引き継ぎ先こそが先述で出した「虎杖」だと考えています。

式神の収束点

 式神「虎杖」は、伏黒の術式である式神が虎杖と似た特徴を持っていることから考えたことです。

式神の特徴

 まずここで言及している伏黒の式神の特徴とは、式神の力術式と式神が別個になっている点です。式神はあくまで「能力の器依り代」であって、だからこそ器が破壊されても力は喪失しません。

 そして虎杖悠仁の特徴とは、”呪いの王”両面宿儺を受容することが出来る呪いへの耐性と、宿儺が保有するであろういくつもの術式を許容できる容量を備えた「器」である点です。

 式神も虎杖悠仁も同じく「器」であって、別個に用意された呪いの力を封入されて始めて呪いの力を発揮できます。

 ここまで言えば私の考えていることが分かるのではないでしょうか。つまり、「器」である虎杖を十種影法術に組み込めるのではないか、ということです。同じ器としての性質があるならば、影に引きずり込むことで、拡張術式の要領で割といけそうな気がするんです。

 さらに先述で予想したように、残りの式神には壁役となる耐久性を持った式神がいるはずです。これが収束点となる式神であろうことは現状の式神から予想できます。そうなれば虎杖悠仁と類似した性質となるので、拡張術式の応用で術式に組み込めるのではないでしょうか。

 そして同時に、ここが宿儺の狙いと重なると考えます。

 まず、宿儺は少年院での戦闘後から伏黒を気にかけています。具体的に言うならば、「影を媒介にした式神術」と気づいた直後からでしょうか。そこに気付いたならば、同時に「影の内側に術式の核となる力が存在する」と気付いたのではないでしょうか。

 これは式神が破壊されても回収していないことから分かります。式神の内に力が存在するならば破壊された式神を回収しなければ力を喪失してしまいますが、影の内に”力の核”といえる物が存在し、それを式神へ複写しているならば破壊された式神を回収する必要がありません。

 そうなれば「影の内に入り込めば式神の器を奪える」とも考えるのではないでしょうか。

 宿儺の本体は特級呪物である指です。それを式神に食わせれば受肉できる可能性はあるでしょう。

 まあ、虎杖はともかく宿儺に関しては妄想も良いとこですが。


 伏黒恵の術式考察は以上で終わりです。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 何かしらの間違いや指摘して頂ける点があれば、コメントをお願いします。


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