【メイジアン・カンパニー】今後出てくるOB・OGキャラ予想(既刊2巻)

自己解釈・妄想録

 【続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー】の時系列は、主人公である司波達也たちが魔法大学付属第一高校を卒業してから2年後で、魔法大学三年生になった4月から始まります。ですが、魔法大学での生活はメインには上がらず、魔法大学に進学した先輩後輩含む魔法科キャラは全く出てきません。ちらっと出てくる程度です。

 これは達也さんが大学に全く通学していないためです。まあ高校時代もESCAPES計画始動後は忙しすぎて、あまり登校出来なかったことを考えれば当然ですね。そんなわけで達也さんは多くて週に一回程度しか通学していません。そんな状況でも大学側からの文句は実績で黙らせているようで、続編開始直後にNGO「メイジアン・ソサエティ」の副代表および「一般社団法人メイジアン・カンパニー」の専務理事へ就任しています。

 だからこそ続編では上二組織での活動がメインの話なので、雑談程度でしか大学は舞台に上がりません。そんななかメインで出てくる高校時代の知人は、魔法大学外での活動を行っているメンバーに限られます。

 また達也さんが就任した組織は「社会で実用的な非軍事的魔法を教え、その魔法に適した職を与える」という”魔法資質保有者の人権自衛”を掲げています。これは魔法資質保有者の社会的立場上昇および権利拡大、それに伴う深雪の兵器利用防止を目的としています。なので、高校時代の知人の中でも魔法の非軍事利用を目指すキャラクターがメインで登場しやすいでしょう。

 現状では身内枠を除いて、二つ上の先輩OGである七草真由美がメインで登場しています。七草先輩は高校在学時代に「生徒同士の偏見、意識改善」に取り組んでいました。そのため生徒に寄り添うことが多かったようで、魔法関連の進路が軍・警察あるいは研究・開発以外に無い為、魔法を使う道に進めなかった人たちの悲しみを見てきたために何かしたいと考えて、達也さんに強力することを決めていました。

 今回は、七草先輩のような続編(3巻以降)でも出てきそうな高校OB・OGを予想しようと思います。

 最後まで読んでいただければ幸いです。

※…メイジアン・カンパニー第2巻までの情報が前提として存在します。

七宝琢磨

魔法科高校の劣等生第13巻挿絵②より引用
著者:佐島勤、イラスト:石田可奈

 私がまず浮かべたキャラが彼です。七宝君は達也世代の1つ下の代で、現在魔法大学二年生の十師族「七宝家」の次期当主です。

 登場時は視野が狭く余裕が無いため独りよがりな面が目立っていましたが、矯正により向上心旺盛で他人を引っ張り上げることが出来るリーダー性の目立つ性質に変化しました。

 また近い世代の他十師族に取り込まれていない人間を口説くのに積極的で、自身と七宝家の勢力拡大に精を出しています。その活動は魔法擁護・肯定派のメディアまで手を出しており、テレビ局含む複数のメディア企業を傘下に持つ持株会社の社長令嬢とちょっとした関係を結んでいます。

 最初はその令嬢に煽られて達也さんに面倒を起こしたため関係を切られましたが、前作18巻で魔法師を世論の批判から人権を守る為に七宝君は借りを作って魔法師の擁護に協力してもらいました。

 その借りの清算は作中で行われませんでしたが、具体的な返済方法は描かれていました。それが以下になります。

琢磨は近い将来、具体的には三年後、この言葉を心底後悔することになるのだが、決して反故にはしなかった。

これが2100年、21世紀最後の年にスター女優・小和村真紀の相手役として颯爽と銀幕にデビューした現役魔法大学生俳優誕生の秘話である。

KADOKAWA,著者:佐島勉,魔法科高校の劣等生,18巻,p113

 そうです。彼は既に魔法師の社会進出による権利拡大を行えることが確定しているのです。自身にその気が無くとも相手側は魔法師を利用したいと考えているので、少なくとも芸能界への進出は決まっています。

 また続編の時系列は2100年4月で、時期がちょうどぴったりなんです。

 達也さんはメイジアン・カンパニーを設立し、半年後にはメイジアン魔法資質保有者の非軍事的職業訓練および斡旋専門学校「魔法工業技術専門学院(魔工院)」を開校予定です。その魔工院は「魔法を工業技術に利用する知識と方法」を教育する場所なので芸能は関係ありませんが、メイジアン・カンパニーは「メイジアンの権利拡大による社会的な自衛手段の教授」を目的とした「メイジアンの社会基盤への進出」を目指しています。

 なので最初は工業技術の学校だっただけで、その他の分野にも手を伸ばすでしょう。

 もちろん他にも芸能界に手を広げると予想する根拠はあります。それは21巻で行われた師族関係者の若者を対象とした若手会議にあり、反魔法主義への対策案の語り合いでした。会議は「魔法師の社会貢献の活動をテレビで大衆に見せる」という方向性になり、大衆に露出するアイドル偶像の役目を深雪に押し付けられそうになった結果、達也さんが会議をぶち壊しました。

 とはいっても、達也さんは頭ごなしに否定したわけではなく「既に社会貢献している職に就いている人間を横に除けて自慢顔をするのは違う」という言で積極的なアピール自体は否定していませんでした。ここで達也さんの言いたいことは二つでしょう。

  1. 勝手に深雪を衆人環視に出すな。
  2. 自分たちが社会に貢献したいなら開拓されていない新しい分野でやれ。

 1は不満の矛先が向かうから、2は邪魔になるからですね。つまり、自己責任で新しく開拓するなら良いということでしょう。達也さんは当時既に完成度の高い恒星炉技術を持っていましたから、建設的な議論が出来なかったことも不満が溜まったんでしょう。

 そんな中達也さんは、一緒に出席していた後輩である七宝君に「魔法師と非魔法師の関わり方」や「広告効果」について助言をしていました。また、小和村真紀とも制裁と後始末の関係で小さい縁があります。

 なので、芸能系に手を出して同時に七宝君がメイン登場すると考えました。私の中では最も登場の可能性が高いと踏んでいます。

※追記…3巻のサイドストーリーで七宝琢磨が登場しました。また、達也さんと小和村真紀に繋がりがあることも明らかになりました。

市原鈴音

魔法科高校の劣等生
第19話「横浜騒乱遍Ⅰ」より引用

 次の候補が”リンちゃん”こと市原鈴音で、七草先輩世代のOGです。七宝君とともにもったも登場の可能性が高いと思っています。

 というのも、市原先輩は達也さんと同じく「魔法師が経済的に必要不可欠な存在になることで立場を良くする」ことを目標に、”重力制御型熱核融合炉”の開発を目指していたためです。

 つまり、構想が同じだったわけです。もちろん達也さんは融合炉を先に完成させ、立場の問題でも大きく差を付けられたので、先を行かれている状況です。しかし、その頭脳は確かで市原先輩のプレゼンした融合炉は論文コンペで高評価だったようですし、達也さんは他の可能性まで排斥しているわけではありません。何しろ市場規模が狭いですから。

 実際に、続編2巻では十師族八代家のエネルギー産業への参入を手助けすることを約束しました。市原先輩をどう使うかは分かりませんが、その頭脳は貴重でしょう。なにより七草先輩の親友ですから、そこ繋がりで出てきてもおかしくないと思います。

 とはいっても市原先輩は、七草先輩のように就職して速攻転職など出来ないでしょうから、少し後になるかもしれません。こればかりは市原先輩の進路がどこかで変わります。ですが実用研究を行っている企業とかに就職していれば、魔工院繋がりで出てくると思います。

西城レオンハルト

魔法科高校の劣等生
第1話「入学編I」より引用

 3人目は達也さんの親友枠で同世代の西城レオンハルト、通常”レオ”です。前作では気が良く活発な性格で、人に嫌われる要素が多い達也さんとは正反対ですが、それが功を奏したのか最後まで信頼できる仲間といった扱いになっていました。

 ですが、卒業後の進路先が魔法大学ではなくレスキュー大学であり、進学後疎遠になり続編開始後は名前すら出てきません。

 とはいってもこれは、お互いが単純に忙しすぎるという理由であるようです。レスキュー大学は魔法関連の知識や技術を用いない非魔法系大学なので、それまで講義で学んだこと生かせず、やるべき事が多いとのこと。系譜故に肉体性能は人間離れしているので、訓練系は優秀そうですが。

 とはいってもレスキュー大学は魔法に縁の無い機関なので、レオも早々に出てこないでしょう。しかし「未だに魔法と縁が無い」=無開拓というところが重要だと考えました。

 レスキュー大学は正式名称「克災救難大学校」で機械テクノロジーを用いた非魔法系の機関であり、「克災救難隊」は海難、山岳救助だけでなく警察や消防の一部まで守備範囲を持っているようです。しかし、魔法師が災害時の救助活動に活躍することも多いということなので、救助専門の魔法師の需要はあるでしょう。

 第三次世界大戦を経て自衛隊が日本軍に変わった作中ならば、救助は軍ではなくレスキュー隊に専門が移っているでしょう。また、メイジアン・カンパニーは軍事面には手を出しません。それを考えれば、魔法が関わる救助活動専門学校をレスキュー大学と提携、あるいは学科開設することが出来るのではないでしょうか。実現すれば機械が補えない箇所サブに魔法を使うことになるでしょうが、それはおそらく達也さん好みの構造でしょう。

 その時の伝手として、達也さんが利用できるのがレオです。レオが大学で優秀な成績を収めていれば大学への風通しが良くなりますし、レスキュー隊に配置されていれば上層部にもすぐに掛け合えるかもしれません。

 考えてみれば、七宝君の時に挙げた芸能よりもレスキューの方が手を出しやすい気がします。工業技術の次にレスキュー技術っていう方がしっくりきますね。

 レオのメイン登場は無いかもしれませんが、登場自体は大いにあると思います。巻頭のキャラクター紹介に載ってますし。

隅須健人

 次が隅須健人で、彼は達也さんの技術力に憧れて進学する高校を第四高校から第一高校に変えたほどの信者です。そのため”男版光井ほのか”とも称されたこともあります。

 七宝君世代ですが七宝君との絡みは作中で描かれておらず、第一高校の教諭であるジェニファー・スミスとの親子繋がり以外の描写はありません。

 卒業後の進路は分かりませんが、1年時に九校戦の技術スタッフに選抜され、2年時に魔工科へ進級しているので、魔法力如何では魔法大学に進学しているでしょう。といっても続編で大学は舞台にならないので、今後の登場に大学進学は関係ありません。関係あるのは「どれだけ達也さんの後に付いて来ようとするか」です。

 魔法関連の進路へ進んでいなくとも、これからは達也さんが魔法関係の進路を拡大していくわけですから、あとは達也さんを追いかけるか否かです。その点健人君は期待できます。なにせ”男版光井ほのか”ですからほのかのように何としても出てきて、自身の技術力を達也さんの為に遺憾なく発揮してくれるでしょう。

 健人君のメイン登場は無いでしょうが、登場の可能性は低くないと個人的に思っています。

五十里計

魔法科高校の劣等生
第9話「九校戦編II」より引用

 最後に挙げるのは、達也さんの一つ上の世代で最も関わりの多かった男子である五十里計です。彼は2年時に達也さんと一緒に市原先輩の論文コンペにおけるサブとなっており、3年時には論文コンペの一高代表になっています。

 また数字付きナンバーズ百家の名門”五十里家”の長男で、五十里家は”刻印魔法”の世界的権威となっています。例えば前作20巻で登場した沖縄の人工島「西果新島」の防御システムを担う魔法刻印を施しています。

 刻印魔法はその性質上単一の魔法を短時間しか発動できませんが、刻印は残ることからいつでも想子サイオンを流すだけで魔法が発動できるので災害対策に有用とされているようです。また番外編?の【キグナスの乙女】で「刻印魔法に持続性を与える」研究に、1年以上前から達也さんが技術協力していることが明かされているので、五十里先輩が出てくる可能性はあるでしょう。

 しかし前述の通り、キグナスの方で五十里家が登場しています。これは達也信者である妹が出てきたためであり、技術協力の話もその妹からの情報です。そのため、達也さんが関わらない話であるキグナスに五十里先輩が登場してしまえば続編には出てこないでしょう。なにせ数多くいるキャラですから、有効に使ってくるでしょう。

 今のところキグナスには五十里先輩と同じ世代である服部先輩が登場しています。彼関係で沢木、桐原先輩、さらに達也さん世代の十三束、十三束関係でエイミィおよび平河は続編には出てこないでしょう。

 なので、キグナスに出てこなければ市原先輩とセットで登場しそうです。


 今私が予想しているキャラは以上です。もちろん既にチラッと登場していて、もっと関わってきそうなキャラはいます。幹比古とかほのかとか。

 でも今回は続編2巻までに登場していないキャラの登場予想をしていきました。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。

 誤字脱字等の間違い、ご意見等ありましたらコメントでご指摘お願いします。


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