大罪系究極能力/考察

能力解説/考察

 【転生したらスライムだった件】18巻より”7つの美徳”に対応する7つの究極能力アルティメットスキルがあり、美徳系究極能力アルティメットスキルと呼称されていることが分かりました。また、美徳系究極能力アルティメットスキルは創造主であるヴェルダナーヴァが世界を運営する為に創り出した天使系究極能力アルティメットスキルの中で最上位の権能に位置しています。

 前回は、美徳系究極能力アルティメットスキルの解説を行ったように、大罪系究極能力アルティメットスキルの解説を行いました。以下がその記事になります。

 

 今回は解説を行えなかった、詳細の判明していない大罪系究極能力アルティメットスキルの考察を行います。

 最後まで読んでいただければ幸いです。

※注…スキルの獲得や権能に関する情報に付随して、保有者の情報にも軽く触れています。

憤怒之王〈サタナエル〉

 これはミリムが獲得した究極能力アルティメットスキルで、『正義之王ミカエル』に対応すると考えられているスキルです。ミリムは自身の究極能力アルティメットスキルを認識していないことから、ペットである精霊竜エレメンタルドラゴンを殺されてブチギれたときに獲得したのでしょう。それなら〈世界の言葉〉を聞いていないのも分かります。

権能

 指揮に特化して支配、支援、防御系の権能である正義之王ミカエルとは真逆で、自身に対する能力上昇のみに振り切っていると考えられます。これはミリムの言う「自分に配下はいない」というセリフにあり、配下として戦う者がいなければ加護系の権能など発現しないと考えたからです。

 スキルは自身の望みに応じて権能が変化するので、ワンマンのミリムに合った権能しか存在しないはずです。

 1つ目に、空間支配は使えるはずです。空を飛べますからね。ですが18巻で言及されたように、座標計算が苦手なので転移は出来ないようです。演算性能は高いらしく、天性の勘などのような”直感”は良いとのことです。

 2つ目に、解析鑑定はあるかもしれません。ミリムには『竜眼ミリム・アイ』という鑑定能力がありますが、それは憤怒之王サタナエルの権能なのかは分かりません。しかし解析鑑定ではない場合は、自身の能力を上昇させる権能により生来備わっていた解析能力を強化していると考えられます。竜眼ミリム・アイは曰く「何でも見通す」らしいですから、究極の権能ではなかった場合は怖いですね。でも竜種の娘なのでそれがありそうなんですよね。

 3つ目に、多重結界があります。5巻でカリオンと戦ったとき「数層の結界を破られるにとどまった」、6巻では「全ての結界を解除して」というような記述があるので、万能結界というよりも多重結界のように思えました。とは言え、どちらでもあまり関係は無いのですが。

 最後に、自身の能力上昇に関する権能があります。18巻でギィが「あんなバカけた力を発揮する権能は―」という言及があるので、理不尽な能力上昇なのでしょう。あるいは『死滅之王アバドン』のような、破壊力補正でしょうか。ミリムが憤怒之王サタナエルを獲得したと思われる暴走時は、ギィとラミリスに止められ何とか収まったまりました。ですがその激突により次元が裂けて、ラミリスは精霊女王から妖精女王に堕落したわけですから、”次元破壊”のような権能もあるかもしれません。

 最強の盾である正義之王ミカエルに対して最強の矛である憤怒之王サタナエルみたいな感じですね。

 他にも万能感知やらなにやらはあると思いますが、憤怒之王サタナエルの考察は以上です。

傲慢之王〈ルシファー〉

 これはギィが獲得している究極能力アルティメットスキルで、ライバルであるルドラが獲得した誓約之王ウリエルの対応となっているとされています。

 おそらくは最初に自力獲得が成された究極能力アルティメットスキルで、ヴェルザードとの戦闘後に忍耐之王ガブリエルから究極能力アルティメットスキルの核心を知り、ヴェルダナーヴァの強さを再現し対等になる意志がを持つことによって進化したと考えられています。

権能

 誓約之王ウリエルの”守護と破邪の権能”とは関係ないようで、Web版では模倣系の権能となっていました。まあ18巻でもギィが言っていましたが、進化前のユニークスキル『傲慢者プライド』を獲得した理由が「ヴェルダナーヴァを観察して、その強さを再現しようとした結果」となっていますから、その進化系が模倣系の能力というのは納得できます。

 それならばWeb版同様の性能を保有してそうです。その場合、模倣は究極能力アルティメットスキルにも及びます。分析系能力以外ならば複数同時に模倣および使用可能です。使用条件は「観察」と「権能の全容の把握」でしょう。

 14巻ではリムルの「配下覚醒」現象を再現したいが為か、執拗にその現場に立ち会おうとしています。ディアブロにより妨害されましたが…。

 暴走ミリムと衝突したときも憤怒之王サタナエルを模倣して対抗したのでしょうか。

 その他の権能は12巻でユウキ相手に見せた万能結界、模倣に付属する解析鑑定、ありきたりな空間支配、思考加速、森羅万象、詠唱破棄でしょうか。模倣の権能が強すぎるのでその他の権能が登場しなさそうな気がします。

 傲慢之王ルシファーの考察は以上になります。

怠惰之王〈ベルフェゴール〉

 これはディーノが保有している究極能力アルティメットスキルで、希望之王サリエルと対応関係にある大罪系究極能力アルティメットスキルとなっています。希望の対比が怠惰と言うのは分かりやすいですね。

 ディーノが獲得したスキルには違いはないのですが、獲得方法が特殊なので希望之王サリエルと同等の性能を発揮するのは、まだ難しそうです。

権能

 進化前のユニークスキル『怠惰者スロウス』は「エネルギーの貯蓄」と「催眠」能力がありました。それは進化後も”怠惰”を象徴する権能として強化されています。私は、希望之王サリエルは「エネルギーの生成」と「賦活」の権能だと考えていますが、それに対して怠惰之王ベルフェゴールは「エネルギーの貯蓄」と「催眠」ですから、どちらも変に関係性を持っています。

貯蓄

 吸収ではなく、貯蓄です。”エネルギーの貯金”ともいえる権能で、「動かない」状態でいるとエネルギーが貯蓄されます。ここで、普段から自身が生成・浪費しているエネルギーがスキルに貯蓄されるのか、スキルによってエネルギーが発生・貯蓄されるのかは分かりません。しかし、希望之王サリエルが「無尽蔵に生命力を生成する」権能だと考えられることから、後者の方が可能性として高い気がします。もしかしたらどちらも出来るかもしれませんが。

 条件である「動かない」という状態の詳細は言及されていませんが、ディーノの性格やスキル発生の仕組みを鑑みれば「働かない」あるいは「だらけている」のような、ディーノ自身が”動いていないと認識できる状態”だと考えられます。なので「働くと弱くなる」という不名誉な権能と言えます。

 ディーノはリムルによって「労働の喜び」を与えたため、16巻では「働いてしまう」という失敗を犯し敗走しています。

催眠

 この催眠は”洗脳”ではなく”誘惑”です。作中で行っていたように「眠り状態へ誘導する」、「死亡状態へ誘導する」というような、「マイナス状態への誘導」が権能となっています。マイナス状態というのは「停止」と定義され「活動」がプラス状態と定義されるので、死者アンデットであろうとこの権能には抗えません。

 分類としては”精神支配”に類するので物理防御は意味を成さず、防げる可能性を持つのは精神生命体か精神支配を持つ者のみです。

 その他にも”情報偽装”のような権能がありそうです。

情報偽装

 これはディーノが迷宮内での存在値測定を誤魔化せていたことから考えられるものです。

 リムルが言うには「迷宮内に入るのは満杯の風呂に浸かるようなもの」とされ、その中ではラミリスのエネルギー測定は防ぐことは出来ないようです。しかしディーノは自身の存在値を過少に見せていたので、それに関する権能があるはずです。

 怠惰を司る権能ですから、「自信を過少評価させる」精神操作のような権能があるのかもしれません。前述の催眠も精神支配の一種ですし。

 その他の権能は結界系、空間支配、万能感知などでしょうか。怠惰なので思考加速はないと思いますが。

 怠惰之王ベルフェゴールの考察は以上です。

色欲之王〈アスモデウス〉

 これはルミナスが獲得した究極能力アルティメットスキルで、純潔之王メタトロンの対応となっています。

 正直言って、これが一番難しい権能です。

権能

 純潔之王メタトロンは以下で「粒子を操る」あるいは「物体の保有するエネルギーを操作する」に類する権能だと考察しました。そのため、対応関係にある色欲之王アスモデウスも「粒子操作」に関係する権能なのかと思いきや、まさかの希望之王サリエルと同じく”生と死”を司るとのことです。

 実際に権能を用いた能力である”再誕リ・バース“は、死した魂を保護して高密度エネルギーを注入、魂を身体に戻して死者蘇生を行います。これを、ユニークスキルに存在する”魂の残滓”から行うという、リムルの”反魂の秘術”でも不可能な状態の死者蘇生を可能としています。

 とはいっても、この例では事前にリムルがユニークスキル『数学者カワラヌモノ』とヒナタの魂の残滓、クロエの魂を分離させていたからできたようです。また、リムルも分離と維持に力を注いでいなければ同じようなことが出来そうです。一応、リムルは”再誕リ・バース“を真似出来ないと言っていますが、自身の能力を把握しきれていない状態で言っているので信用できません。

 まあそんな感じで、魂の残滓という欠片の状態から完全に蘇生させることが出来ます。

 また色欲之王アスモデウス純潔之王メタトロンと対応しているので、”選別”や”干渉防止”、”純粋なエネルギー”に類する権能を持っているはずです。それを考えれば、色欲之王アスモデウスの権能は「魂を選別し、魂のエネルギーを操作する」権能等がありそうです。それならば”生と死”もカバーできます。

 他の権能はありきたりな”詠唱破棄”、”思考加速”、”万能結界”、”万能感知”、”空間支配”、”森羅万象”があるでしょう。

強欲之王〈マモン〉

 これは神楽坂優樹ユウキ・カグラザカが獲得した究極能力アルティメットスキルで、救恤之王ラグエルの対応となるスキルです。15巻でヴェルドラが「昔から大罪系ユニークスキルには自我のようなモノがあった」と言っており、作中では大賢者エイチアルモノ以外に唯一、ユニークスキル『強欲者グリード』の時代から明確な自我のある描写がありました。

 とはいっても、究極能力に至るユニークスキルの中で唯一他者から奪ったスキルを進化させているので、そのあたりの関係があるのかもしれません。

 ミカエルやシエルから「スキルは獲得に至った元の保持者の復活を望む」ことが分かるので、『強欲者グリード』の元保有者であるマリアベル・ロッゾを復活させるためにユウキの身体を乗っ取ろうとしていたのかもしれません。

権能

 対応する救恤之王ラグエルの本質は「他者への支援」となっていますが、強欲之王マモンは「他者からの強奪」を本質としているので、完全な対比の関係にあると考えられます。

 この強奪の範囲は広く、魔素エネルギー能力スキル、命、欲望など様々です。というのも”欲望”自体が感情なので、精神支配に分類される権能を保持していると考えられます。”精神強奪”みたいな。

 一応、普通の精神支配も持っているようです。欲望の大きさによって支配出来る難易度が変わり、欲望が大きいほど支配が容易になるようです。これは欲望を操作する権能によるものと考えられ、支配欲を操作することで支配していると考えられます。それならば欲望が大きければ支配が容易になる訳が分かります。

 また、欲望の操作では「欲望の対象」を変化させることが出来、「生への渇望」を「死への渇望」へと操作することで自死を強要することが出来ます。

 さらに、欲望を強化することで戦闘力を強化する能力を持っているので、欲望の大きさと力の大きさを結びつける権能を持っているはずです。まあ、その分魂が燃焼されるので寿命が縮むらしいですが。

 基本的に精神系の権能ばかりで物理系の権能は持ってなさそうです。これは、肉弾戦では結界や空間支配などを使っている描写が無い為です。ユウキには能力封殺アンチスキルがあるためかもしれませんが、ギィやリムルに能力封殺アンチスキルを抜かれてボコされておきながら結界などの防御系の権能を使わないのは舐めプが過ぎるので、持っていないのでしょう。

 なので、欲望関連以外の権能は解析鑑定や万能感知、森羅万象、思考加速くらいでしょう。Web版では忠誠心の向かう先を奪って自信に忠誠を誓わせるという事をしていました。

 強欲之王マモンの考察は以上です。

嫉妬之王〈レヴィアタン〉

 これはまだ獲得者が存在していない究極能力アルティメットスキルです。また、対応する美徳系究極能力アルティメットスキル忍耐之王ガブリエルと本質以外は分かっていない状態なので、ほぼ分かりません。

 とは言ったもののどちらもWeb版にて少しだけ登場しているので、そこから少しは解釈を発展させることが出来そうです。

権能

 Web版では「相手を自分以下に劣化させることが真髄」という、どこぞめだかボックスの『却本作りブックメーカー』に似た権能を持っていました。対応する忍耐之王ガブリエルが「状態の固定による不測の事態への対処」が本質であることを考えれば、嫉妬之王レヴィアタンは「バフにより自身を優勢にする」のではなく、「デバフにより他者を劣勢に立たせる」タイプの権能が主なのでしょう。

 劣化させる対象は保有者の解釈次第で何でもありだと思われます。例えば魔素量、運動量あるいは熱量などのエネルギー、スキル、あるいは感情などなど。比較の概念に当てはまるものなら何でも劣化させられるのでしょう。

 また劣化させた分のエネルギーは自身へと還元できるようで、Web作中ではスキルの格を下げた分そこに回っていたはずのエネルギーを回収していました。

 ヴェルザードという絶対強者が持つ予定であるためあまり強そうに感じませんが、獲得する者が弱ければ弱いほど脅威度が上がっていく権能になっています。例えば、どこぞめだかボックス人類最弱球磨川禊のような者が持っていれば、他人を好きなだけ雑魚にしてその分自身は最強になっていきます。まあ、許容量が低ければ強化もすぐに頭打ちになるでしょうが。

 また、比較対象を自身から別の何かに変更することも出来るかもしれません。そうすれば、相手を一般ピーポーに格下げして何も出来なくすることが可能かもしれません。とはいっても、比較対象は認識できる範囲にいなければならないでしょうから、弱者を寄せ付けないヴェルザードではどのみち無理でしょう。

 他に独自の権能があるとすれば”模倣”能力が考えられます。これは”嫉妬”から連想出来るもので、前述の”劣化”は他者を貶めるイメージであり、”模倣”は対象を注視しているが故のイメージです。とはいっても完全な模倣で強くなっては前述の「相手を劣勢に立たせる」という予想から外れてしまうので、形の上のみの模倣です。

 つまり「本質的なものは再現出来ないが、見かけ上は模倣出来ているように見える」といった情報偽装の権能です。こういった”粗悪な真似事”感は”嫉妬”のマイナスイメージにぴったりな気がします。

 その他の権能はありきたりな「以下略」なやつでしょう。

 以上で嫉妬之王レヴィアタンの考察は終わりです。


 けっこう良い線行っている考察だったのではないでしょうか。色欲之王アスモデウスなんかは変な関係性があるので苦戦しましたが、それ以上に嫉妬之王レヴィアタンに苦戦しました。それでも、他作品の能力を参考にしながら乗り切りました。

 今回の記事は以上です。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。

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