魔国連邦〈テンペスト〉地下迷宮改造案

自己解釈・妄想録

※注…以下、18巻までに出てくる情報を使用している箇所がありますので、ご注意ください。

 【転生したらスライムだった件】の主人公が興した国”魔国連邦テンペスト“における最大の娯楽要素が地下100階層からなる迷宮です。最大の特徴として地下迷宮は「コンテニュー生き返り」が可能なので、普通なら凶悪すぎて娯楽にはならないレベルのギミックも盛り込むことができるのですが、その中でも凶悪なのが主要な階層守護者ガーディアンである”迷宮十傑”です。

 ”迷宮十傑”は下位の者でも特Sの災禍級ディザスターとなっており、道中を何度も魔王が阻んでくる迷宮となっています。しかし、迷宮への挑戦者は基本的に普通の冒険者ランクB以下ばかりなので、魔王に対抗できるような者はいません。また、十傑がいるのは地下100層ある内の60階層以下なので相対すること自体が難しいのですが、十傑の進化により次元違いの難易度となっているので60階層まで到達しても絶望を与えるのみになります。

EP備考
~999E
1000~D
3000~C
6000~BB以下はユニークスキル獲得資格無し
9000~A10000~(A+)で”災害級ハザード“認定
100000~特A厄災級カラミティ認定
200000~魔王種/仙人資格有り?
400000~S災禍級ディザスター認定
800000~特S覚醒最低位
1000000~ミリオンクラス究極の権能行使可能
2000000~真なる魔王/勇者クラス究極能力アルティメットスキルの獲得資格有り?
竜種クラス天災級カタストロフ認定
存在値と強さの指標

 作中でも帝国軍が最上級の冒険者(ランクA)以上の精鋭百名で攻略に挑みましたが、進化前の70層階層守護者アダルマン戦すら壊滅の憂目に遭い、突破したのは皇帝近衛騎士インペリアルガーディアンだった”仙人”三名のみ。それ以外でも結局攻略できたのは進化前の竜王ドラゴンロードのみです。

 仙人は長い修行の果てに至れる”人間の進化系”なので、中には旧魔王と張り合える者もいるでしょう。しかし進化前でそれ張り合える程度では、進化後は冒険者には攻略不可能となり、娯楽施設ではなく魔王級の修行場所になりかけています。こうなるとゲーム的に難易度調整が必要ですし、18巻ではリムル様もそういった言及をしていました。

 そこで今回は、個人的に迷宮の難易度調整方法を考えました。

 最後まで読んでいただければ幸いです。


実力制限

 私が考える案はシンプルです。十傑の実力に制限を与えましょう。あらゆる意味で、普通の冒険者たちとの差が大きすぎるのです。

 その要因は二つで、存在値とスキルです。この二つに枷を与えることで二段階の難易度を設定します。

存在値の差

 まず、ここで述べている「普通の冒険者」の範囲を挑戦してきた帝国軍人レベルまでと考えます。彼らはランクAで存在値は10万EPを軽く超えています。これが今のところ、最もレベルの高い挑戦者です。(マサユキは除く)

 そして現状18巻時点最初に衝突する十傑60階操守護者であるガドラ老師は、存在値が108万EPと冒険者の最上位クラスの10倍はあります。普通に魔素エネルギー量の差でゴリ押しされます。にもかかわらず、ガドラには「聖霊の守護巨象エレメンタル・コロッサス」という強力な兵器が与えられているのです。

 また十傑最低の存在値であるアルベルトは68万EPとなっていますが、神話級ゴッズの霊剣をプラスすることで120万EPを超えますし、約90万EPのアダルマンとウェンティの三人で組んでいます。つまり、70階層の階層守護者ガーディアンは合計で約300万EPということになります。一応、リムル様より「挑戦者と同数未満で戦う」という制限を与えられていますが、それが有効に機能するかは疑問なところです。

 ステージとして一番弱そうな竜王ドラゴンロード達も存在値は70万以上ですので、冒険者たち10万以下からすれば100万も70万も差は有って無いようなものでしょう。それに、ヴェルドラの前に4階層連続で竜王ドラゴンロードが並んでいますし、彼らは実力よりも環境特性をフィールドに付与した「自身へのバフ」と「敵へのデバフ」が厄介なので、自然影響耐性が無ければ戦いにはなりません。

 以上のように、そもそも存在値で大差があって勝てないのに、更に強力な使用になっているわけです。これが十傑中位以下ですから上位は考えるまでもありません。

 なので、せめて戦えるレベルまで存在値を制限しなければなりません。具体的に言うならば50万程度です。これは、「約5万EPを10人で組ませれば数値上は互角になるから」という理由です。

 10人というのは迷宮での1パーティーへの登録上限で、5万EPというのはA級の存在値である10~1万EPの真ん中を取りました。迷宮が魔王達の特訓場所として使われているように、”死なない”というアドバンテージにより成長するのに最適な環境なので、50階層を踏破すれば5万EP程度まで成長できるでしょう。

 災禍級ディザスターであるS級が40万EP以上なので、だいだい良い感じの難易度になるのではないでしょうか。

 豊穣之王シュプ・ニグラドで「使用できる魔素エネルギー量や武器、技を制限する」という権能を付与したアイテムを持たせることは可能だと思います。これを第一の枷とします。

スキルの差

 また、「普通の冒険者」の範囲を帝国軍人程度までとすれば、保有しているスキルはせいぜいユニークスキルです。究極の権能は聖人級でなければ保有できないことを考えれば当然ですね。

 対して十傑の竜王ドラゴンロード以外は、存在値が100万EP未満であってもリムルの究極贈与アルティメットギフトによって究極の権能を保有しています。つまり、ユニークスキル以下は魔法を含めて強制的に無力化されます。

 ユニークスキル以下しか保有していないのにそれらは強制的に無力化されて、物理攻撃は”物理攻撃耐性”に阻まれます。つまり、攻撃が通らないわけです。

 なので、この究極の権能を制限しなければなりません。配下の権能はリムルが制限したり、剥奪したりできるはずなので、ラミリスのように「スキル制限の権能」をアイテム化して持たせれば可能でしょう。これを第二の枷とします。

 以上の二つの枷を嵌めることで順に二枷状態の「強者級ノーマルモード」、存在値のみ開放の「英雄級ハードモード」、制限なしの「勇者級ルナティック」を設定。「強者級ノーマルモード」クリア後に制限解除版リミットカットと言う形で、ボス戦のみ戦える仕様を作れば”誰でも挑戦できる迷宮”の難易度振り分けとして丁度良いのではないでしょうか。

階層調整

 実力制限ともう1つ考えついた案が「階層調整」です。階層調整とは、現状では「迷宮の難易度低下を考えて、三日に一回の頻度で迷宮のルートMAPを改修する」というものです。また、51階層以下は十の倍数階層守護者の成長具合によって上に付属する9つの階層と共に入れ替わりが発生し、作中では51~60アダルマン61~70エレメンタル・コロッサスの入れ替わりが発生しています。

 このように実力によって入れ替えを行うので、十傑の実力に合った改修が必要だと考えました。

 まずはゼギオンです。ゼギオンは迷宮最強の存在であるにも関わらず、80階層から動いていません。そこで、ゼギオンを付属する9つの階層71~79から独立させ、迷宮の主であるヴェルドラの移動した方が良いと考えました。それにより同じく迷宮十傑であるアピトを80階層守護者に繰り上げすればいいでしょう。

 また、アピトは蟲型魔人インセクターなので高い魔法耐性を保有していますが、技量レベルの高いガドラよりも弱い可能性が高いので、階層を入れ替えるのが良いでしょう。所感ですが、アダルマンが71~80階層へ繰り上げ、ガドラが61~70階層へ繰り上げ、アピトが51~60階層へ繰り下げ、と言った感じです。

 さらに、リムルとヴェルドラのパワーアップにより迷宮のグレードアップができそうなので、階層の増化が出来るのではないかと考えています。というのも、ラミリスは「101階層以上は維持するためのエネルギーを大量に消費する」と言っているので、エネルギーさえ解決できれば階層増加は可能です。現在は、リムルが虚空之王アザトースにより膨大なエネルギーを取得できるようになったので、エネルギー問題は無いと考えています。

 具体的な階層調整は以下を考えました。

  • 迷宮攻略とは関係のない91~95階層の安全地帯をヴェルドラの後ろへ移動
  • ゼギオンを100階層に配置し、ヴェルドラを101階層のボスへ移動
  • 竜王ドラゴンロードたちの担当階層を1つから2つに拡大し91~98を埋め、99階層にこれから成長するであろうガイアを配置。
    • 諸々の理由でガイアが無理な場合はゼギオンを99階層に配置し、ヴェルドラは変わらず100階層に陣取る
階層主要階層守護者コンセプト
51~60アピト密林
61~70ガドラ絡繰
71~80アダルマン不死
81~90クラマ幻獣
91&92ボレアス地滅
93&94ノトス天雷
95&96ゼピュロス氷獄
97&98エウロス炎獄
99ガイア地帝
100ゼギオン格闘
101ヴェルドラ暴風
ヴェルドラよりに安全地帯および研究区域

 「私の考えた迷宮階層案」は以上です。結構真っ当な案ではないでしょうか。

 他にも、「難易度”勇者級ルナティック“のヴェルドラを倒できるし迷宮完全制覇を成し遂げた者は、エクストラボスである八星魔王オクタグラムに挑戦できる」といった追加案はあったんですが、別に迷宮の中身に対するものではないので載せていません。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。

 ご意見、ご指摘等ありましたら、コメントで教えて頂けると嬉しいです。


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