転スラ 新/真存在値(19巻)

能力解説/考察

 以前私は18巻時点でのキャラクター存在値ランキングを作成しました。これは詳細な数値のある配下達と、迷宮にて詳細が明かされているその他キャラを合わせた「詳細有ランキング」。詳細は無いが戦闘時などで大まかな数値が描写されているキャラで構成する「詳細無ランキング」。上記二つをまとめた現状で数値が出ているキャラ総出の「ごちゃまぜランキング」の計三つのランキングを載せています。

 存在値が出てきたのが16巻、17巻は短編集、その直後が18巻なので、ごちゃまぜランキングでやっと30人以上のキャラを載せることが出来ました。もちろん、ランキングをする上で「超級覚醒者ミリオンクラスである」という条件で切り捨てましたが、少し物足りなさも感じます。

 ですが19巻も発売し、詳細ではありませんが戦闘中に存在値の描写があるキャラクターも数名出てきました。そこで、19巻で新しく描写された存在値を紹介していきます。また、18巻までで存在値が出ていなくとも超級覚醒者ミリオンクラスであることが確定しているキャラクターは存在値の大方の予想をしていました。なので、その数値がどの程度的中しているのかも確認していきます。

 最後までお付き合いいただければ幸いです。


真・存在値(初出)

 19巻で登場した超級覚醒者ミリオンクラスの存在値は以下になります。

元ユウキ麾下の妖天

 これは14巻でカガリの”妖死冥産バースデイ“で作られた妖死族デスマンの内、妖魔族ファントムを憑依された後に自我を消失しなかった元人間達のことです(ヴェガは除く)。フェルドフェイ麾下の雑魚妖天と言い換えても良いかもしれません。

 アリオス、オルリア、古城舞依の三名がそれに当たり、ミカエルによって究極付与アルティメットエンチャント代行権利オルタナティブ」を与えられていたので超級覚醒者であることは分かっていました。しかし比較できる数値の描写は無く、異界陣営の高い存在値から大方の予測しかできませんでした。

 17巻におけるヴェルグリンドの短編で登場したコルヌ麾下の妖魔族ファントムが異世界で受肉した際、その世界は魔素が薄い為仙人級でさえ数名しかいないにも関わらず、その程度の器で超級覚醒者ミリオンクラスの個体がいました。覚醒魔王に迫るほどの個体も存在したほどです。そこで、魔素の豊潤な基軸世界で数万の異世界人を使って作り上げた妖死族デスマンを器にしているわけですから、500~200万を想定していました。

 三名の内存在値を描写されたのはオルリアのみで「200万を少し超えている」というものでした。なので「覚醒魔王の中でも下の方と同程度の存在値」といえます。アリオスはヴェガに喰われ、オルリアは邪龍獣の素材にされたので、もう存在値の描写はないでしょう。唯一残っている古城舞依が描写されればアリオスの存在値も検討が付くでしょうが、舞依は戦闘に参加しないので妖天たちの存在値が描写される機会は無いでしょう。

フェン

 19巻で新登場のキャラクターで、巨人族ジャイアントの王であるダグリュールの弟です。兄弟三人でヴェルダナーヴァに挑んだことがあり、その後改心したダグリュールとは違い狂暴に在り続けた三男は、竜種に匹敵する存在値を保有しています。

 数値に換算すると「6000万を超える」ようです。進化前のヴェルグリンドよりも高い存在値を保有しています。

グラソード

 フェンと同じく新登場のであるダグリュールの弟です。兄、弟とは違い武器を使う戦闘スタイルで、技量レベルが高く存在値が低い次男です。

 存在値が低いといっても超級覚醒者ミリオンクラスであることには変わりなく、数値に換算すると「200万弱」とのことです。

ダグリュール

 6巻の初登場時から竜種であるヴェルドラと対等に戦えることを示唆されながら、今まで脚光を浴びていなかった巨人族ジャイアントの王こと”大地の怒りアースクエイク“ダグリュール。ヴェルドラと戦えるということは魔王の中でも相当な強さであることは分かり、ギィとミリムに次ぐ強さであろうことは見当が付きました。

 なので個人的にはギィと同程度の4000万、あるいはそれより少し低い程度と予想していました。結果は「4000万を超える」とあり微妙に外しましたが、ほぼ正解です。ダグリュールは最初から世界のシステムとして生み出された存在であり、悪魔族デーモンは存在値が低めであることを考慮すればギィよりも上の存在値であることは予想できたはずなので少し悔しいです。

ミッドレイ

 ミリム直属の部下であり、ミリムの喧嘩相手を務めることが出来るほどの人物です。人間の面が大きく出ていますが”真・龍人族ドラゴニュート“であることは変わりないので、超級覚醒者ミリオンクラスであることは予想できます。とはいっても、魔王種を獲得したばかりであろう妖鬼オニ時点のベニマルと相対して「勝てるだろうが苦戦は必至」としていたので、存在値は低いであろうと予想していました。

 なのでヒナタ、ガゼルの聖人よりも低い程度で、具体的にはガビルと同程度かそれより上の130万と予想していました。ですが予想は大きく外れて「ガビルの二倍の存在値」とされています。つまり「252万強」ということになります。

 まさかの値。ミリムと殴り合えるということや、”ミリム四天王”の筆頭であることから強者であることは予想していましたが、まさかカリオンと同程度とは予想していませんでした。

蟲将

 これは”蟲魔王”ゼラヌス直属の幹部である”十二蟲将”です。裏切り者のラズルは覚醒魔王級と称され、皇帝四騎士であったミナザも究極付与アルティメットエンチャントを受容できるほどの存在値を保有していました。アピトは80万弱程度と低いですが、ゼラヌス直系筋であろうゼギオンは500万近い存在値を保有しています。18巻でさらっと登場した際は「それぞれが覚醒魔王に匹敵する実力を秘めている」とされていました。

 また、妖魔族ファントムがそうであったように異界陣営は過ごしてきた環境故に存在値が高いことが予想されます。蟲魔族インセクト幻獣族クリプテッドの派生であることや、ゼラヌスの直系であるゼスが「ザラリオと互角の実力」と称されていることから、蟲将はだいたい500~200であると考えました。

 存在値が描写された蟲将は「フレイ195万に劣る」トルン、「ガビル126万より上」のビートホップ、「カリオン277万の半分以下」のアルバドの三名です。なので200万未満ばかりで、500万程度の存在はゼスのみかもしれません。

 安定した世界で過ごしていたとはいえ、ヴェルドラの魔素が充満している迷宮で生活しているアピトを例外的な低さとしたのが誤算でした。もちろんアピトは最低クラスでしょうが、欠員の蟲将であろう蟲魔人インセクターということを忘れていました。

モス

 原初の白ブランことテスタロッサの副官である”灰の大公”モスは、原初に準ずる悪魔と称されています。16巻では107万とされており、原初以外の悪魔で唯一の超級覚醒者ミリオンクラスとなっていました。

 しかし、ウルティマがリムルから「上昇中」と言われたように、まだまだ成長途中で存在値が上昇する余地のあるキャラクターはいます。ガビルとかもそうですね。

 モスもまた例外ではなく、テスタロッサの成長に呼応して150万まで存在値を上げていたようです。さらに保有していた神話級ゴッズ武装を完全に取り込むことで、250万まで上げています。

ガゼル・ドワルゴン

 英雄王とも称されている武装国家ドワルゴンの王であるガゼルは聖人であり、15巻では地の精霊王と同一化することで「古の覚醒魔王に匹敵する存在値エネルギー」と描写されるほどの強化手段を保有しています。

 素の存在値は覚醒前のヒナタと同程度とされ、その値は100万強とされています。だいたい究極の権能を自力獲得している者達は200万前後の存在値を保有していることを考えれば、120万程度かもしれません。

フェルドフェイ

 「存在値の上限無し」と定められた天使族エンジェルの長てあるフェルドフェイは、竜種を凌駕するほどの実力者とされています。16巻では、ヴェルドラと同等の存在値を誇るクロエを端末で互角に相手取るほどで、悪魔界ではディアブロと永劫の闘争を繰り返していたとのことです。

 妖魔族ファントム勢が異様に高い存在値を持ち、”滅界竜”イヴァラージュの討伐を考慮できる実力があることも相まって、頭抜けた存在値であることは想像出来ました。なので18巻時点では6000万と、竜種には一歩及ばない程度でギィよりも上と考えていました。

 ですが実際は進化後のヴェルグリンド以上であることが明かされています。ヴェルグリンドが7435万EPなので7500万以上ということですが、これは端末の数値であり本体は未だ登場していません。本体がヴェルダナーヴァ謹製であることを考えれば、本体は最低でも9000万は降らないでしょう。

ミカエル

 現状の存在値ランキングで埒外であるイヴァラージュや竜種開放しているリムルを除けば、トップであるとされていたのがミカエルです。最古の勇者であるルドラを器とし、二体に竜種の因子を吸収していたため、18巻では9000万という圧倒的数値を誇っていました。

 ですが19巻ではなぜか数値が増加しており、シエルの分析では「1億を超える」とされています。それまではオベーラ軍を殲滅した程度で存在値が上昇するようなことはしていなかったはずなので、理由は不明です。9000万でも成長途中だったということか、「天使長の支配アルティメットドミニオンで支配した対象の存在値分が自身の存在値に加算される」という権能があったのかもしれません。

まとめ

 まとめると、19巻で新出の存在値は以下になります。

ミカエル100000000
フェルドフェイ(端末)75000000
フェン60000000
ダグリュール40000000
ミッドレイ2520000
モス2500000
妖天2000000
グラソード2000000
蟲将1500000
ガゼル・ドワルゴン1200000

 ○○弱や、○○を超えている等々と正確な数値は出てきませんでしたが、詳細の無いおおよそのランキングとして追加できます。

新・存在値(上昇組)

 前述のモスやミカエルのように、前に存在値が表記されているからといってずっと同じとは限りません。ガビルは絶賛成長中ですし、ウルティマも元始原であるピコとガラシャの二人組を1人で相手取るに至っています(これは技量レベルも関係しているでしょうが)。

 そこで、描写された存在値からさらに上昇しているであろう者達を挙げ、同時にどの程度の存在値に至っているかを予想してみます。

ヴェガ

 まず最初の成長株。『邪龍之王アジ・ダカーハ』の権能により、喰らうことで対象の権能を奪うだけでなくエネルギーも昇華することができます。進化前からの習性で、色んな者を喰らっているため存在値を上昇させています。

 実際に19巻では、勇者として覚醒する前の「100万強」のヒナタと比較して、「1000万を軽く超え、ヒナタの十数倍に達する」とされています。その前に「200万程度」のオルリアを喰らっていることを考えれば、その数値がそのまま加算され1200万EPに至っている可能性が濃厚です。真なる勇者として覚醒したヒナタでさえ「10倍以上もの差」とされ、上昇率もヒナタを超えているとのことです。

 それに240万の邪龍獣を四体も使役していたので、打倒されたとはいえエネルギーだけは回収している可能性もあります。そうなれば240万×4=960万を加算して2160万と、ザラリオと同程度の存在値になっているかもしれません。

 作中でもリムルの『暴食之王ベルゼビュート』との類似性を含めて、有数の成長株として描かれているので、最終的には4000万くらいまで上昇しそうな予感がします。

ウルティマ

 先ほども例えで出したウルティマは16巻の時点で260万となっていましたが、その直後に「まだ魔素エネルギー量が上昇している」とも言われています。始原でもあった堕天使族フォールンのピコとガラシャを相手に1人で優位に立っているほどの強さなので、100万程度は上昇してそうです。

 ピコとガラシャがディーノと同程度の200万なので、ウルティマは400万程度でしょうか。少なくとも300万は超えていると思われます。一応、カレラは700万でエネルギーの上昇が止まっているので、ウルティマも400万はいけると思いますが。

テスタロッサ

 ウルティマと同様で、テスタロッサもまた魔素エネルギー量の上昇を続けていると思われます。というのも、モスの存在値上昇描写の時に「主たるテスタロッサの成長に伴いー」とされていました。なので、テスタロッサも存在値を上昇させていると考えるのが普通でしょう。魔素エネルギー量の上昇が止まっているとは言われてませんし。

 モスは自前の神話級ゴッズを取り込まなければ107万→150万と、43万の上昇となっていました。なので主であるテスタロッサの上昇は二倍以上と考えて、333万→420万程度への上昇と予想します。約90万の上昇です。

ヒナタ

 ”真なる勇者”として覚醒した坂口日向は、覚醒前は100万強と称されていました。少し低いように感じましたが、ヒナタは二千年の戦闘経験がありながら究極能力アルティメットスキルに至るわけでも無かったので、妥当な数値と言えます。

 ですが、”真なる勇者”へと覚醒することで数値を大きく上昇させているようです。具体的に数値を挙げられたわけではありませんが、大方200万強といったところでしょう。グランベルから託された神話級ゴッズ武器”真意の長剣トゥルース“により存在値が上昇したことから、神話級ゴッズの潜在存在値エネルギーである100万EPがヒナタに流れ込んだ、と考えました。

 究極能力アルティメットスキルも自力獲得していますし、200万を超えているのは確実でしょう。とはいっても覚醒後のヒナタでも、ヴェガとの存在値は十倍以上もあるとされているので、300万はないでしょう。それだと現時点でのヴェガの存在値が大きくなりすぎだと考えました。

クロエ=オベール

 ヴェルドラを封印した勇者クロノアことクロエは、11巻での完全覚醒時点で『智慧之王ラファエル』の解析上「ヴェルドラと同等の存在力エネルギー」と称されていました。このときはまだ”存在値”という概念は登場していませんでしたが、それでもヴェルドラの存在値と同等のエネルギーを秘めていることが分かります。

 グランベルから譲渡された『希望之王サリエル』が天使長の支配アルティメットドミニオンにより暴走していたため戦線離脱状態でしたが、いつのまにか復活していたクロエはミカエルの”時間停止”により窮地に陥っていたリムルを救うために、ミカエルと戦います。隙をついて勝利したクロエは、倒したミカエルを吸収し進化しました。

 このミカエルは並列存在であり、戦闘時は2割弱のエネルギーしか回していなかったようですが、それでも1億越えの2割なので2000万EP以上の魔素エネルギー量を保有しているはずです。そうなると全てを存在値として吸収した場合は、ヴェルドラが8800万EPなのでクロエが8000万程度と仮定すると、1億を超える存在値となります。クロエが吸収系の権能を保持しておらず吸収効率が悪かったとしても、9000万は行ってそうです。

 また、クロエの中に個として存在していた神智核マナス“クロノア”が、進化によりクロエと完全に同化しました。その影響が存在値に反映されるのかも不明です。おそらくは同化による存在値の増加は無いと思いますが。

リムル・テンペスト

 最後に主人公であるリムルです。『智慧之王ラファエル』に生じていた自我を神智核マナスシエルに進化させることで、ヴェルドラの竜の因子を還元することが可能になり”真なる魔王”から竜種”亜種”に進化したリムルの存在値は約870万となっていました。竜種にしては少ないと思われましたが、さらに上の状態の数値が存在していました。

 それは、吸収したヴェルドラとヴェルグリンドの二体を「竜種開放」を解除した状態のことです。「竜種開放」を解除すると、竜種二体に回す分のエネルギーをリムル自身に回すことが出来るので、「リムル+ヴェルドラ+ヴェルグリンド」の和がリムルの真の存在値となります。

 それが1億7000万EPになります。さらにリムルは、19巻でミカエルを”隔絶空間”に封じ込めて逃げないようにしてから、一片残らず吸収し尽くしています。

 その時のミカエルは、クロエに2割の並列存在を吸収された後なので約8割のエネルギーが残っていたはずです。リムルも「ミカエルは自分の十倍以上の存在値8700万EPだろう」と言っていたので、その分を回収しているでしょう。もしも全てを加算した場合、リムルの存在値は竜種開放状態で9500万以上ということになります。

 また、ミカエルの全てを喰らうことで「ヴェルザードの”竜の因子”」や「7つの天使系究極能力アルティメットスキル」の情報が揃いました。この特典がどのような影響を及ぼすのかもわかっていませんので、リムルの存在値の上昇は1億を超えるかもしれません。


 以上が、既出の存在値から上昇しているであろうキャラクターたちです。最後に、とりあえず既出の存在値を使ったランキングを掲示しておきます。上昇組の真の存在値も明かされればさらに変動のあるランキングとなりそです。

順位名前EP
1ミカエル100000000
2ヴェルドラ88126579
3ヴェルザード80000000
4クロエ80000000
5フェルドフェイ(端末)75000000
6ヴェルグリンド74350087
7フェン60000000
8ダグリュール40000000
9ギィ40000000
10ザラリオ20000000
11ジャヒル14000000
12ヴェガ10000000
13リムル8681123
14カレラ7013351
15ディアブロ6666666
16ゼギオン4988856
17ベニマル4397778
18ランガ4340084
19シオン4229140
20テスタロッサ3333124
21カガリ3000000
22カリオン2773537
23ウルティマ2668816
24ミッドレイ2600000
25モス(青年体)2500000
26ティア2400000
27ゲルド2378749
28ディーノ2000000
29ユウキ2000000
30妖天2000000
31ピコ2000000
32ガラシャ2000000
33グラソード2000000
34シルヴィア2000000
35ベレッタ1978743
36フレイ1948734
37クマラ1899944
38蟲将1500000
39ソウエイ1281162
40ガビル1263824
41ガドラ1126666
43ラプラス1000000
44サーレ1000000

 最後まで付き合っていただきありがとうございます。

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