今回は【HUNTER×HUNTER】の「念」について簡単な解説と考察を述べていきます。
最後まで読んでいただければ幸いです。
解説:念
念とは「身体から溢れ出る生命エネルギーを自在に操る能力」のことを指し、超人や仙人と呼ばれるようなごく一部の人間のみに認知されている力です。
別名「四代行」とも呼ばれ、修行の過程を大別して四つの段階基礎が存在します。
四代行
「シン」を高め「シン」を鍛える全ての格闘技に通じる基本であり、「テン」を知り「ゼツ」を覚え「レン」を経て「ハツ」に至る。
とされています。
鍛える「シン」は「心」と「身」であり、「心」を鍛えることで心を燃やす「燃」と「身」を鍛えることで至る「念」があります。
燃
心を鍛える場合は
「点」を知り「舌」を覚え「錬」を経て「発」に至る。
になります。
四つの段階の内容は以下です。
- 点…心を一つに集中し、自己を見つめ目標を定める。
- 瞑想のようなものでしょう。心を育てるのに必要な過程です。
- 舌…その想いを言葉にする
- 点で育んだ心を表に出すことで意志にします。
- 錬…その意志を高める
- 自己を奮い立たせて意志を確固たるものにするのでしょう。点が十分でないと頑固者になります。
- 発…それを行動に移す
心の修行であり「念」を習得する上での前準備に用いられることなので、戦闘では「威嚇」や「ハッタリ」にしか使えません。
念
「燃」の修行により高めた「念」じる能力を「心」から「身」へと適用させて、戦闘に用いられる「念」を習得します。
普通の人間は「念」の原動力である生命エネルギーを認識できません。なので瞑想によりオーラを認識してから精孔を開く訓練を行います。精孔とはオーラを対外へ放出する孔汗腺のようなもので、これを自在に開けるようになったらやっと四代行に入れます。
四代行は
「纏」を知り「絶」を覚え「練」を経て「発」に至る。
となります。
- 纏…精孔から垂れ流されるオーラを身体に留める
- 絶…精孔を閉じてオーラを体内に抑え込む
- 練…体内でに溜め込んだオーラを一息に体外へ放出し、纏で体表に留める
- 発…練り上げたオーラを自在に操作する
纏によりオーラを操作し、絶によりオーラを体内に押し込め、練によりオーラを高め、発によりオーラを利用します。
以上が念の基礎です。戦闘ではそれに加え、基礎を組み合わせた、あるいは技術を高めた高等・応用技術を駆使します。
- 凝…練で練り上げたオーラの大半を一部に集中させる
- 流…集中させたオーラを体表で素早く移動させる
- 硬…一部以外を絶にして、練で練り上げたオーラの全てを一部に集中させる
- 堅…練で練り上げた全てのオーラを纏で維持する
- 周…纏を応用してオーラを物に纏わせる
- 隠…絶を応用してオーラを見え難くする
以上の技術を「発」により操作して、オンリーワンの「念能力」へと昇華します・
念能力
「念の集大成」と呼ばれる「念能力」は、主に以下の6つの系統に分類されます。
- 強化…何らかの働きを強くする
- 変化…オーラの性質を変化させる
- 放出…オーラを飛ばす
- 具現化…オーラを物質化する
- 操作…物体を操作する
- 特質…その他
誰もがどこかの系統に完全100%な適正があり、隣の系統に移るほど20%ずつ適正が落てちます。
例えば
- 強化系の場合は変化および放出が80%、具現化および操作が60%
- 操作系の場合は放出が80%、具現化および強化が60%、変化が40%
となります。
特質系は念能力者の中でも異質な存在なので、通常は適正が0%です。
この適正は血統要因ではないのですが、生まれつき決まっているものです。しかし、系統に対する理解は個人のセンス次第であり、それにより念能力を作り上げるので必ず自身の系統と念能力が適正に合致するとは限らないのです。
なので、強化系なのに操作系の念能力を得てしまったり、操作系なのに変化系の念能力を得てしまうこともあります。
つまり、系統は才能、念能力はセンスによって決まるということです。
強化系
全系統の中で最も安定した戦闘能力を得られるのが強化系です。これは「特質以外の系統を満遍なく習得できるから」というよりも、結局は「基礎能力の強化が一番強いから」です。
運動能力、自然治癒力、五感、攻撃力、防御力、etc…
本来は人間に備わっていない能力を獲得するよりも、既に持っている能力を向上させる方が良いというのは分かる気がします。ようは「3,4つ目の手を得るよりも既にある手を鍛えた方が良い」というようなもでしょう。
また以上の理由から強化系は念能力による必殺技が要らず、基礎である纏と練を極めていけば基礎能力がそのまま必殺技のようになります。
なので対応力が高く、攻防バランスの良い戦闘能力となります。しかしその分、癖の強く型に嵌まった攻撃に隙を付かれる可能性が高く、操作系や具現化系の能力に後れを取りやすいとされています。
変化系
自身のオーラを変化させやすい身近なものや印象深いものに変質させるので、個人のセンス環境要因に依存しています。そのため「千差万別」や「十人十色」といったように、例え同系統であっても(念能力者の母数が少ないことも相まって)似た能力は全く存在しないでしょう。
個人的に、全系統の中で最も柔軟性とバリエーションが広いのが変化系と考えています。
放出系
自身のオーラを飛ばすことへの適性なので、念能力の規模が大きくなります。そのため、戦闘における火力や射程、補助能力が高くなりやすいです。しかしその分、単独で戦闘を行うには隙が大きくなりやすいので、可能性は広いですが役割が限定されやすいです。
個人的に全系統の中で最も念能力自体が強力になりやすいのが放出系だと考えています。
具現化系
物体の具現化に対する適正があるというのが具現化系なのですが、具現化が出来るようになるまで多大な時間を要するようです。そのため、最も修行に苦労するのが具現化系でしょう。
さらに、例え物体の具現化ができたとしても後述する制約を厳しくしなければ強い効果を発揮することが出来ないようなので、個々の活躍の場は少なそうです。
ただし言い換えればそれは「活躍できる場が整っているならば圧倒的なパフォーマンスを発揮できる」ということですから、「型に嵌まれば強い」という言葉が一番適しているのは具現化系でしょう。
操作系
自身のオーラで既にある物体を操作するのが操作系のセオリーなので、準備が最も必要とされる系統でしょう。また、能力の性質上「一撃を喰らったら終わり」系の攻撃となるので、最も警戒されやすいのではないかと思います。
しかしその反面、戦闘に向いているとは言えないので不憫な系統かもしれません。強弱よりも「厄介さ」あるいは「めんどくささ」で評価されるのではないでしょうか。
特質系
全系統中最も特殊で希少なのが特質系です。性質に定石は無く、「他の系統では説明がつかない性質」が特質系となるようです。
先天性と後天性の場合があるようで、後者の場合は系統図の両隣である操作系か具現化系から変化するようです。それを考えれば、操作系と具現化系も特質系予備軍となり希少なのかもしれません。
以上の系統と自身のセンスで念能力を作り上げますが、さらに「制約と誓約」を定めることで能力を強化します。
制約と誓約
これは「制約=制限」、「誓約=宣誓」と言い換えてもいいでしょう。どちらも自身が自身に科する縛りを代償に、念能力を強力にするための重要な手段です。
制約=制限
念能力はオーラにより構成あるいは稼働している以上、術者から供給されるオーラの量で性能が上下します。そこで、性能を向上させるには練の出力を向上させるのが単純明快な回答なのですが、四代行は身体能力の一部なので向上には反復練習が必須です。
また、オーラも例にもれず「出力が総量に依存しがち」なので、オーラの総量を上昇させるには長期間の絶によりオーラを貯め込まなければなりません。体内に押し込んだオーラの圧力に絶の圧力が負ければ漏れてしまうので、結局は基礎練あるのみです。
しかし、そんなことをしなくても出力されたオーラの使い道を制限すれば、念能力は効率化されて相対的に能力の性能は向上します。これが「制約」です。
自身の念能力に独自の制限を設けることで、性能は力量以上に向上します。より多い、あるいは大きな制限を設けるほど、使い勝手に反比例して性能が向上していきます。
誓約=宣誓
また、念能力は身体の原動力である生命エネルギーを利用しているとは言え、精神と切り離されたものではありません。「念」能力である以上、「念じる」ことが能力に大きな影響を与えるのです。
その代表例が「死を以って強まる念」でしょう。術者の死亡時に発動していた念能力が、死に際に心中を支配していた「怨念」により自立して稼働する現象です。これを解除する積極的な手段は「除念」で怨念を外すというのが大半で、それも「死を以って”強まる”念」なので除念師の力量や相性次第で可不可が変わります。後は「怨みによる目的が果たされるまで待つ」という消極的な手段しかありません。
以上のように念能力に自身の「衝動」を込めるほど、性能が向上します。念能力は手段なので、ここにおける誓いとは主に「使い道」および「自制心」に当たります。
使い方を誤った時の罰則の重さに比例して性能が向上していきます。また、罰則は予め設定しておくことが出来るようです。
以上で念の解説は終わりです。皆さんは以上の点を踏まえてどのような念能力を作りたいですかね。
私は「めだかボックス」の”風紀委員長“雲仙冥利が使用する三つの弾を再現したいですね。”屋内用”が共通の縛りになるので絶妙です。またスーパーボールなら”対人用”、炸裂弾なら”建造物用”、鋼糸玉なら”工作用”の縛りがそれぞれ掛かって、さらに”並列使用制限”および”使用数制限”みたいな縛りを加えれば再現できそうです。
系統は変化系の適性が理想ですね。変化系による性質変化、強化系による性質強化および具現化系による念弾の生成が出来れば完璧です。念弾の生成自体は具現化系ではなく放出系でも十分そうですが。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
誤字脱字等の間違い、ご意見等ありましたらコメントでご指摘お願いします。
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