集計:ボーダー

ワールドトリガー(設定)

トリガー種別とポジション

 次に見ていくのは、「各トリガー種別がどのポジションにどれだけ使用されているのか」です。

 トリガーは攻撃用と補助用オプションに分かれますが、攻撃用は攻撃手段の適性距離レンジによって、補助用は手段の効果によって種別に分けられます。今回はその種別ごとに、どのポジションの何人の隊員がセットしているのかを見ていきます。

攻撃手トリガー

 メインウェポンとして最も採用されていた弧月やメインもサブもいけるスコーピオンを擁する攻撃手トリガーは、当然ながら攻撃用トリガーの中で最も使用率の高いトリガーです。

 攻撃手トリガーをセットしている隊員は47人(A:B=18:29)となっています。つまり、約半分の隊員が攻撃手トリガーをセットしていることになります。

玉狛第一および鳩原未来を含む

 攻撃手や万能手は当然ながら全員が入っています。ここで万能手は、射手の少なさも相まってか射手トリガーとの組み合わせで万能手に成っている隊員は2名のみ(木崎レイジは考慮しないものとする)なので、実質的に攻撃手以外は銃手が大半を占めていると考えられます。

 また狙撃手も1人いますが、これは元攻撃手の荒船哲次なので実質的には狙撃手は攻撃手トリガーを装備しません(木崎レイジは考慮しないものとする)。

 さらに、当然ながら各ポジションではA級のセット人数以上にB級のセット人数の方が多くなっていますが、万能手だけは別でA級の方が多くなっています。これはポジション割合で述べた通り、そもそもB級が万能手になれていないからでしょう。

玉狛第一および鳩原未来を含む
玉狛第一および鳩原未来を含む

 ちなみに、セットされている攻撃手トリガーの内最も割合が大きいのはやはり弧月で48.4%も占めていました。また、セットは主にメインセットなのはA級もB級も代わりません。これは先述の通り、弧月は高い威力、高い耐久性およびそつの無い取り回しを持っていることからメインウェポンに向いているということでしょう。

 対してスコーピオンはA級もB級もサブセットの方が多くなっています。これもスコーピオンの特性、例えば両手を空けながら使えるという点がサブウェポンに適していることを示しています。

射手トリガー

 射手トリガーをセットしている隊員は24人(A:B=4:20)となっていて、隊員たちがセットしている射手トリガーの総セット数は54でした。

玉狛第一および鳩原未来を含む

 ポジション別で射手トリガーのセット人数を見ると、攻撃手トリガーのように専門ポジションに偏っているというわけではなく他のポジションの隊員が使用していることが伺えます。特にB級の攻撃手が多く使用していることから、打ち合いの合間にけん制として使用できるためという理由があるかもしれません。とはいえ大きな理由は何度も言う通り「万能手になれていない」というものでしょう。

玉狛第一および鳩原未来を含む
玉狛第一および鳩原未来を含む

 割合を見ると、最も多いトリガーはハウンドでした。これは雑にけん制用として使えるし、使いこなせば攻撃手段としても厄介という点から、B級がメインでもサブでも使っているためでしょう。

 また、アステロイドとメテオラほぼ同率となっています。使い勝手を見ればアステロイドが圧倒的に優秀なのでメテオラが比するのは意外ですが、メテオラは偏った性能な分使い方が分かりやすいので使用率が高いのでしょう。

銃手トリガー

 銃手トリガーをセットしている隊員の人数は計31人(A:B=10:21)となっていて、隊員たちがセットしている射手トリガーの総セット数は66でした。

玉狛第一および鳩原未来を含む

 ポジション別のトリガーセット人数を見ると、銃手と万能手以外にセットしているポジションの隊員がいないことが分かります。これは射手トリガーや狙撃手トリガーをメインで使用する隊員は銃手トリガーをセットしていないということで、実際に銃手トリガーをセットしている隊員でメイン・サブともに①枠に射手トリガーや狙撃手トリガーをセットしている隊員は存在しません。

 狙撃手が銃手トリガーを使用しない理由は以下の3つであると考えられます。

  1. アステロイド系統ならばライトニングで代用可能
  2. 特殊弾の場合は射程が短く寄られすぎているため専業の狙撃手では時間稼ぎ以下にしかならない
  3. 狙撃トリガーと銃手トリガーの変更時に銃器物質化にトリオンを消費する。

 また、射手が銃手トリガーを使用しない理由は銃手トリガーを使用する必要が無いからでしょう。銃手トリガーは射手トリガーよりも威力は上がりますが、もともと射手になる隊員はトリオンが充実していることが普通で威力に不足していない場合が多いので威力を気にする隊員は少ないでしょう。

 次に、実際にセットされている銃手トリガーを見てみます。

玉狛第一および鳩原未来を含む
玉狛第一および鳩原未来を含む

 目立つトリガーは、最も多くの割合(30.2%)を占めている突撃銃型のアステロイドでしょう。銃手トリガーの中で威力・射程・手数を高いレベルで維持しながら片手で使用できる突撃銃アサルトライフル型で、トリガーセット数を見て分かる通りクラスに関係無くメインでの使用されています。

 その次に拳銃型のアステロイドが22.2%と2番目に多くの割合を占めています。これは、高威力の弾トリガーを近接戦に利用できるからでしょう。主武器メインウェポンとしても補助武器サブウェポンとしても利用できるので、A級でもB級でもメイン・サブに関係無くセットされています。

 さらにその次に突撃銃型のハウンドが15.9%の割合となっています。これは、突撃銃型の射程と手数、ハウンドの誘導作用が合わさることにより効果の高いけん制や誘導、援護が出来るためでしょう。隊員のトリオン能力によっては高密度の弾幕で有力な攻撃にもできます。

 また、悪い意味で目立つのが1人もセットしていない拳銃型のメテオラでしょう。拳銃ハンドガン型の特徴は近接戦で使用できるほどの取り回し易さで、メテオラの特徴は炸裂により広範囲の攻撃が出来ることですが、近接戦でメテオラを使用すれば自身も巻き込みかねないので需要が無いのでしょう。

狙撃手トリガー

 狙撃手トリガーをセットしている隊員の人数は計20人(A:B=7:13)となっていて、隊員たちがセットしている狙撃手トリガーの総セット数は42でした。

玉狛第一および鳩原未来を含む

 狙撃手トリガーをセットしている隊員のポジションはほぼ全てが狙撃手のみで、それ以外には遠距離攻撃を必要とする銃手や万能手が使用します。また、万能手の定義が「攻撃手トリガーと銃手/射手トリガーの組み合わせ」なので狙撃手表記になっていますが、元攻撃手であった荒船哲次も狙撃手トリガーを使っているので攻撃手も(+1)とすることが出来ます。

玉狛第一および鳩原未来を含む
玉狛第一および鳩原未来を含む

 狙撃手トリガー3種の割合はイーグレットが47.6%で最も多く、その次に28.6%のライトニング、23.8%のアイビスと続きます。イーグレッドが最も多い理由は威力と射程を高いレベルで維持していて取り扱いやすいからでしょう。対してアイビスは、最も高い威力があるものの弾速が遅く速射性も低いので取り扱いが難しく、不意の攻撃や対物攻撃としての使用が主となるため割合が低いのでしょう。

補助トリガー

 補助オプショントリガーとはシールドやエスクードのような防御用トリガー、バッグワームやカメレオンのような戦闘用補助オプショントリガー、あるいは旋空や鉛弾レッドバレットのような攻撃用補助オプショントリガーがあります。ボーダーの隊員は、以上の攻撃用トリガーに加えてこれらの補助トリガーを組み合わせて戦闘を行います。

 中でもシールドとバッグワームは全隊員が使用していて、シールドは両サイドに1セットで隊員1人に対して2セット、バッグワームは主に隊員1人で1セットが普通です。例外はサブサイドがバッグワームタグとなる工作兵、ガイスト起動中はサブサイドが使用できなくなるためサブのシールドをセットしていない鳥丸京介、およびトリオン量の問題でレイガストをシールドに見立ててセット数を制限している三雲修のみです。

 次に、その他オプショントリガーの使用率を見ていきます。

玉狛第一および鳩原未来を含む
玉狛第一および鳩原未来を含む

 まず攻撃用補助トリガーの使用率を見てみると、レイガスト用オプションであるスラスターが使用率100%と目立っていますが、レイガストのセット数はたったの6セットなのでセット数という点では当然ながら少なくなっています。その次にセット率が高いのが弧月用オプションである旋空で、B級の弧月を装備している隊員のほとんどがセットしていることが分かります。

 対して同じ弧月用オプションである幻踊は割合が少なく、数で視るとA、B級共に1人ずつしかセットしていません。幻踊は、スコーピオンのように刃の形状を変化させる特性を弧月に付与するオプションなので斬り合い時の不意打ちに使えますが、それ以外の用途にはそこまで使えません。そのため幻踊は使用されないのでしょう。幻踊をセットしている隊員は旋空も共にセットしていることから、あくまで幻踊は不意打ち用だということが伺えます。

 他には銃手・狙撃手銃器用のオプションとして鉛弾・スタアメーカー・サイレンサーがありますが、あまり需要が無いことが伺えます。これは、戦闘用に確保したいトリオンと得られる性質を天秤に掛けた結果だと考えられます。

 鉛弾はシールド無視で動きを阻害する弾を撃ち出すトリガーですが、弾速を大幅に削るので数撃っても攻撃手の間合いでなければそうそう当てられません。スタアメーカーは弾を当てた対象にマークを付与するトリガーですが、基本的に大まかな動きはレーダーで追えますし、弾を当てられてトリオンを漏出している状態でレーダーを掻い潜る為にとバッグワームを使用すればトリオン漏出が危険なのでむやみに使用されません。サイレンサーは作中で登場していないので詳しくは分かりませんが「銃声を消す」トリガーだと考えられ、使用する瞬間はバッグワームを解除しなければならずレーダーと弾道解析から位置がバレるので不意打ちによる横槍以外に有効な用途はありません。

玉狛第一および鳩原未来を含む
玉狛第一および鳩原未来を含む

 次に戦闘補助トリガーを視ていくと、セット数も10に満たないものがほとんどで全体的に使用率が低いことが分かります。そんな中で目立つのは、全体的にA級の方が割合が高いことです。この理由は何度でも言いますが、B級の熟練度が低いからでしょう。

 戦闘用補助トリガーは防御用もそれ以外も特徴的なので、自身の戦闘スタイルを確立していない未熟な隊員では自身どころか仲間の足を引っ張りかねません。そのため、B級は割合的に手を出し難いトリガーとなっています。

 唯一B級の割合が高いのがグラスホッパーで、最も多い全体12セット(A:B=3:9)となっています。これは、グラスホッパーの「反射時に運動エネルギーを増大させる反射面を発生させる」という特性が単純に機動力を上げるのに使えるからでしょう。11/12が攻撃手であったことから接敵と戦線離脱が主な使用用途であったと考えます。


総括

 以上がボーダー隊員の集計を行った結果です。

ポジションについて

 ポジションは「攻撃手>銃手=狙撃手>万能手>射手>工作兵」の割合で多くなっていました。これは「ポジションごとの攻撃力の安定度」とほぼ同様の順番であり、トリオン量による攻撃威力の振れ幅が少ないポジションほど割合が多くなります。

 また、これを級で分けるとA級の場合は「攻撃手>万能手>狙撃手>銃手=工作兵>射手」と銃手・射手が減った分万能手が増えていて、B級の場合は「攻撃手>銃手>狙撃手>射手>万能手>工作兵」と万能手が減った分銃手が増えていました。これはA級になるほどの熟練隊員の場合、攻撃手トリガーをセットしている銃手や射手が万能手に成っている為だと考えられます。

攻撃用トリガーのセットについて

 ポジション割合の関係上トリガーセットは当然ながら攻撃手トリガーが多くなりますが、メインかサブか、①か②~④かによってトリガーのセット割合が変化します。

 メインの場合はセットされているトリガーの割合はポジションの順序とほぼ同じですが、サブになると狙撃手トリガーが減って射手トリガーが多くなります。これは、射手トリガーに両手を空けた状態で使用できる手軽さがある点と、狙撃手トリガーに両手を塞がれ動きも制限され片手間で扱えない難しさがある点がこの傾向を促していると考えられます。

 また①と②~④ではセット率が大きく違い、①:②~④の比率で考えるとメインでは10:7、サブでは5:2の比率で②~④が低くなっています。また①はおおよそポジション割合に沿いますが、②~④は攻撃手トリガーがほぼ採用されず銃手や射手トリガーが割合の多くを占めるようになります。

 またメインかサブか、①か②~④かに関わらず、A級ではスコーピオンが、B級ではハウンドが多くなっている傾向があります。これはA級とB級における熟練度の差異によるものだと考えられ、ピーキーなトリガーであるスコーピオンは技量のあるA級に好まれ、弾を当てやすくなるハウンドは未熟なB級に好まれます。

トリガー種別とポジションの関係について

 各トリガー種別がどのポジションにセットされているかを視たところ以下のようになっていました。

  1. 攻撃手トリガーは攻撃手以外では主に銃手が使用する
  2. 射手トリガーは射手以外では主に攻撃手が使用する
  3. 銃手トリガーは銃手・攻撃手以外は使用しない
  4. 狙撃手トリガーはほぼ全て狙撃手が使用している
  5. 補助トリガーは使用率の高いトリガーと低いトリガーで極端に分かれている

 以上が今回の集計で分かったことです。こうして視ると、作中で未だ登場していないキャラも含めてトリガーセットは慎重にバランスを考えているように見受けられました。特に、トリガーの人気と難易度を紐づけているように見えることが凄いですね。

 他にもメイン・サブでのトリガーの組み合わせや攻撃用トリガーメインセットのみの場合の使用トリガーなども調べてみたいですが、予想以上に長くなったのでここまでで。

 最後までお付き合いいただきありがとうございました。誤字脱字を含む間違いがあればコメントで教えていただけると幸いです。


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